「朝の一杯、至福のひととき…のはずが、なんか今日のは苦い!」
コーヒー好きなら誰もが経験する、この微妙な味の違い。
同じ豆、同じ淹れ方のはずなのに、日によって味が違うのは一体なぜ?
もしかしたら、それはあなたの「遺伝子」のせいかもしれません。
なんと、コーヒーの苦味を感じる度合いには、遺伝子が大きく関わっているという驚きの研究結果が発表されたのです!
苦味の犯人はモザンビオシド!?
ドイツの研究機関が、アラビカ豆に含まれる「モザンビオシド(コーヒーノキのアラビカ種に特有の苦味成分)」という物質が、コーヒーの苦味に大きく影響していることを突き止めました。
このモザンビオシド、なんとカフェインよりも10倍も苦いんです!
…が、焙煎の過程で分解され、苦味は大幅に軽減されるとのこと。
「じゃあ、結局苦味の原因はカフェインじゃないの?」
いえいえ、実はここからが本題。
焙煎によってモザンビオシドが分解される際に、新たな苦味成分が生成されることが判明したのです!
焙煎が生み出す新たな苦味成分
研究チームは、焙煎によって生成される7種類のモザンビオシド分解物を特定。
これらの物質が、モザンビオシドと同じ苦味受容体を活性化させることを発見しました。
しかも、そのうち3つの分解物は、モザンビオシドよりも強力に受容体を活性化させるというから驚き!
ただし、これらの分解物の濃度は、抽出されたコーヒーの中では低く、単独では苦味として認識されにくいとのこと。
鍵は「組み合わせ」と「遺伝子」
研究チームは、モザンビオシドとその分解物の「組み合わせ」が、苦味の感じ方に影響を与えることを発見しました。
さらに、興味深いことに、苦味の感じ方には「遺伝的素因」も関わっていることが判明!
被験者の遺伝子を調べたところ、苦味受容体「TAS2R43」の遺伝子型によって、苦味の感じ方が異なることが明らかになったのです。
コーヒーの味は奥深い!
今回の研究結果は、コーヒーの味の奥深さを改めて教えてくれました。
同じコーヒー豆でも、焙煎度合いや、個人の遺伝子によって、全く違う味わいになる可能性があるのです。
「今日のコーヒー、なんか違うな…」
そんな時は、自分の遺伝子を疑ってみるのも面白いかもしれません。
もしかしたら、新たな味の発見があるかも!?
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